【地方と都会】上京学生が都会に慣れるまでにぶつかる「壁」

暮らし

こんにちは。棒磁石(@magnet_med)です。

先日、都会と地方の格差について書きました。

【教育格差】地方と都会の格差の本質は「知的好奇心」だと思う
おはようございます。棒磁石(@magnet_med)です。 突然ですが、これを読んでいる皆さんのご出身はどちらでしょうか。 私は東京出身ではないのですが、大学進学を機に東京へと移ってきました。 それから今日まで、都...
棒磁石
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自分の感じてきたことを書いたので、ぜひ読んでください!

自分はたまたま東京に来る機会があったわけですが、「自分の人生」を生きていく上で、田舎から都会に出てくるだけではなく、都会という新しい環境に順応する際にも壁があります

住めば都とは言いますが、都会が真の意味で「都」になるには、いくつかのステップを踏む必要があるんです。

本日は、田舎から都会に上京してきた人が、都会に順応していくまでの過程について、「アイデンティティ」をキーワードに書いてみたいと思います。

 

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アイデンティティとは何か

「アイデンティティ 意味」で検索すると次のように出てきます。

自我によって統合されたパーソナリティと社会との関わりを説明する概念。同一性,主体性,帰属意識などと訳される。
コトバンク 「アイデンティティ」
棒磁石
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????

何を言っているのかさっぱりわかりません。

もう少し解釈を進めてみます。

変化する環境の中で自己がさまざまな役割を演じるとき,そうしたさまざまな〈私〉を統合する変わらない自己をアイデンティティと呼ぶ。
コトバンク 「アイデンティティ」

少しわかりやすくなりました。

アイデンティティは、日本語や学校では「自我同一性」と訳される概念です。

社会の中で「私」が「私」であるということに対する自信、さらに誤解を恐れずに言葉を変えると、「社会の中で確固たる自分だけの存在理由を感じられること」と言えます。

 

この文章を読んでいる人は20歳を超えている人が多いと思います。

友人や恋人との関係の中で、「自分はこういう存在だ」ということをなんとなく認識していると思いますが、それが「アイデンティティ」です。

2人の顔

逆に、思春期の時期などに「自分はどういった存在なのだろう?」とわからなくなってしまうことを、心理学の用語で「アイデンティティ拡散の危機(アイデンティティ・クライシス)」と呼んでいます。

 

このアイデンティティをテーマに、上京学生が都会に慣れるまでにぶつかる壁について考えてみます。

 

上京学生の都会への順応は5段階に分かれる

実際の私の経験をもとに、田舎から出てきた学生が上京し、どのように都会に順応していくのかについて書いてみたいと思います。

学生の都会への順応は、

    1. 興奮期
    2. ホームシック期
    3. 順応期
    4. アイデンティティ拡散期
    5. アイデンティティ再構築期

の5段階に大別されるのではないかと考えます。順に説明していきますね。

 

興奮期

興奮するライブ

東京へたどり着いて、新生活にワクワクしている時期です。

たぶんアドレナリンが常時ドバドバ出てると思います。

渋谷で買い物をし、新宿の人込みを体験し、ちょっと夜の池袋に繰り出してみる。

そんな経験1つ1つが輝きに溢れていて、鮮明に記憶に残る時期です。

棒磁石
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私は、上京後2週間くらいがこの状態でした

このテンションが上がる時期、実は都会への順応で重要な役割を果たしています。

新生活の不安をこのワクワクがある程度かき消してくれるんです。

私は都会に全く知り合いがいない状態で東京に出てきたので不安要素が大きかったのですが、この時期があったからこそ、最初の不安をある程度打ち消して過ごすことができたのではないかなと思います。

特に、知り合いゼロから友達を作っていくには、ある程度の積極性が必要になりますが、普段の自分以上にテンションを上げることは精神的に疲労します。

このテンションを下支えしてくれたのが、この興奮期だったのではないかと思います。

棒磁石
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自分も、都会に出てきた直後はめちゃめちゃ周りの人に話しかけてましたね…(笑)

 

ホームシック期

ホームシックな少女

上京の興奮期を終えて一段落がつくと、急に故郷の懐かしさ、一人暮らしの寂しさに襲われるようになります

これがいわゆる「ホームシック」です。

棒磁石
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私は上京後2週間~1か月がこの状態でした

 

自分の家族や故郷から遠く離れている者が、それらを異常なほど恋しがる病的状態。懐郷病。 「 -にかかる」
コトバンク「ホームシック」
棒磁石
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「病的状態」なんですね(笑)

ホームシックになると、友人と別れた後、夜寝る前など、一人になった時にふと寂しさが襲い掛かります

寂しい街

当然ですよね、私の場合は生まれてから高校卒業の18年間、家族に囲まれて、兄弟に囲まれて過ごすのが自分にとっての「当たり前」だったんですから。

だからこそ逆に、ホームシックになるのは今まで愛されて生きてきた証拠でもあると思います。

今まで自分がどれだけ温もりをもらい、庇護されて生きてきたのかを痛感します。

だからこそ、今まで育ててくれた親への感謝が生まれる時期でもあります。

棒磁石
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だから、ホームシック自体は悪いことではないんです!

人によってはホームシックが無い人もいますが、自分の周りを見ていると、「ホームシックなんて絶対ならない!」って言っている人ほど、いざ経験した時に寂しがっていると思うんですよね(笑)

私もこの時期を経験し、ホームシックを同じく地方出身の友人と共有する、我慢せずに家族に電話するなど、人に助けられる生活をしていました。

 

順応期

都会

ホームシックを乗り越えると一皮むけ、都会の生活に順応して一人で生きていく覚悟ができます。

これを便宜的に「順応期」と呼びます。

それでも、未知の土地で過ごしていくのには、多少の緊張を伴っています。

目の前のことをこなしながら、少しずつ自分の中に張っていた「頑張り」や「無理」を少しずつほどいていく時期です。

棒磁石
棒磁石

私は上京後1か月から1年くらいまでこの時期でした!

大学で新しい刺激に触れ続け、課題をこなし、サークルをこなし、知り合いを増やしていく…

友人や恋人もでき、だんだんと大学生活を楽しめるようになってきます。

(都会出身の友人はずるい、という気持ちが一旦消えてくるのはこの時期です)

しかし、こうして都会に慣れてきて1年ほど経ち、「無理しなくてもいいかな」と思えるようになった時、ふと「アイデンティティ拡散期」が訪れます。

 

アイデンティティ拡散期

思索の森

上京後1年くらい経って、

都会にも完全に慣れてきた、もう自分は都会人だ!

と思っている時期にこそ陥るのが、このアイデンティティ拡散期です。

文字通り、「自分を自分たらしめる物」が何なのか分からなくなることを言います。

 

棒磁石
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具体的な話をしましょう!

自分の生まれた町を思い出してみてください。

懐かしい村

故郷には、自分の記憶があります

知り合いがいて、家族がいます。

子ども時代を過ごした家があって、思い出の公園やお店があったりします。

 

人間は過去、言い換えれば「記憶」によって規定される生き物です。

(未来志向ではないとか言う意味ではなく、その瞬間の積み重ねが記憶を作り、自分自身を形成していきます)

故郷が故郷であるのは、そこで過ごした記憶があるからなんです。

 

都会で生きるのに必死だったころを終えると、東京には「記憶」がないことに気付きます。

自分を自分たらしめる「根」が無いことに気付きます。

確かに大学に入ってからの友人ができているとは思いますが、2年以上前の記憶はこの東京にはありません。

 

記憶や根がないので、

棒磁石
棒磁石

自分って何だろう?自分はこの町でどう生きる存在なんだろう?

というような迷子に陥ります。

だから、自分の過去が東京に根差している同期が羨ましかったりします。

 

私は正直、この時期が一番しんどかったです。

故郷が恋しいわけでもないのに、東京の街を見ていると、自分の存在が分からなくなる…

東京の夜

メンヘラかよーって思われるかもしれませんが、早かれ遅かれ、上京して暮らし始めた人はこの期間にぶつかるものだと思います。

後述しますが、この時期を乗り越えるためには「友人」「新しい経験」が重要になってきます。

 

アイデンティティ再構築期

希望の太陽

アイデンティティの拡散期を超えると、もう一皮むけます。

植物で言えば、都会に丈夫な根を伸ばし始める時期です。

私はこれを「アイデンティティ再構築期」と呼んでいます。

東京に足をつけ、自分が自分であることを保障してくれるような友人や記憶によってはじめて、「自分の居場所」が確保できる感覚を覚えるんです。

この時期までたどり着いてしまえば、もう大丈夫。

東京も「第2の故郷」のように身近に感じられると思いますし、過度な不安を感じることもないでしょう。

たとえまた自分のアイデンティティが不安になっても、一度乗り越えた経験があれば、もう一度乗り越えられます。

 

ここまでが、東京という町に上京学生が順応していくまでの流れでした。

余談ですが、地方出身の方、実家に帰ると、

あれ、昨日もここで過ごしていたような…?

という感覚に陥ることはないですか?

まるで、東京で暮らしている時間と、地元で暮らしている時間が平行世界として存在しているような感覚を抱きます。

これは、それぞれの土地に根差しているアイデンティティが異なるからなんだと考えています。

人は記憶によってアイデンティティを強固なものにし、同時にアイデンティティによって記憶を整理し続けているのではないか、そんなことを考えたりします。

 

アイデンティティ拡散期を乗り越えるために

手を取り合う

アイデンティティ拡散期を乗り越え、再構築できるようになるための鍵は「友人」「新しい経験」です。

 

先ほど、人間は記憶に規定される、と書きました。

結局、アイデンティティ拡散期を乗り越えることをサポートしてくれるのは「記憶」以外にないんです。

新しい環境で友人を作り、その関係をいかに親密なものにすることができたか、また、自分初めての経験(自分の場合は、ボランティアやサークル活動、バイトが該当します)によって新たな自分の記憶を作り出せたか。

これがあなたのアイデンティティを下支えしてくれるはずです。

 

だから、今から上京するよ!という方、ぜひ都会で作る最初の人間関係を大事にしてください。

友人関係は、自分が都会でアイデンティティを失いそうになった時の支えになります。

また、都会では田舎と異なる自分が出現してもいいんです。

だって根差している記憶が違うんだから。

だからこそ、過去にとらわれず、自分をアップデートする経験を積極的に積めると素敵ですね。

棒磁石
棒磁石

応援しています!

 

ここまで書いてきたように、地方出身の学生は、普段表に出さないだけで、ある種の不安定さを抱えて生きているものだと思っています(私自身が不安定さを感じないわけではないからです)。

これを通じて、都会の学生は不安定に直面しない、なんてことは言いません(むしろ都会の意見もほしいです)。

地方出身の学生には優しくして!なんてことも言いません。

でもお互いを知り、「こういうことを思う人がいるのか」と、そんな感想を持っていただければ、書いた私としては本望です。

 

最後に

いかがでしたでしょうか?

地方から上京してきた学生ならではの悩みではありますが、東京などの都市圏で生まれ育った方にも、少しでもこの感情を理解してもらえると嬉しいなと思っています。

棒磁石
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逆に、都会で生まれ育ったからこそ抱く感情などがあれば、ぜひ教えてください!

 

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!

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