こんにちは。棒磁石(@magnet_med)です。
唐突ですが、みなさんはこのマークを見てピンときますか?
おそらく6割くらいの人が、「見たことない」と感じ、3割の人が「見たことあるけど何のマークかよくわからない」と感じているでしょう。

実は私も最近までよく知らなかったんです…
これは「ヘルプマーク」と呼ばれるもので、「周囲の援助が必要な方」が身に着けているマークです。
本日は、このマークについて取り上げたいと思います。
ヘルプマークの意味は?
何のためのマークなのか?
東京都福祉保健局のHPから抜粋します。
東京都福祉保健局HP
例えばの話ですが、松葉杖をついて移動している人を見ると、

あ、骨折しているんだな、大変そうだなあ
ということが分かると思います。
盲導犬と一緒に行動している人がいれば、

目が見えないのかな、助けられることはあるかな
と感じられますよね。
日本は以前に比べて、こうした「目に見える障害」を持った人に対しては寛容な社会になっているんじゃないかなと感じています。
(あくまで以前に比べて、であり、まだまだ未整備な部分も多いですが…)
しかし、これらが目に見えない場合はどうでしょう。
骨折が治って松葉杖だけは使わなくてもよくなった方、妊娠初期の方や、精神障害、知的障害を持っている方は、その度合いによっては全くの健常人に見えます。
目に見えないことによって、公共交通機関で座席に座ることができなかったりと、必要な援助を受けられない可能性が生まれてしまうんです。
こうした、見えない痛みを防ぐために使用されているのが「ヘルプマーク」です。
大事なポイントは、「障がい者」に限っていないこと。
そもそも、周囲の人の助けを必要としているのは、「障がい者手帳」を持っている人だけではありません。
「目に見える障がいが無くても、困っている人がいる」という強い叫びが込められたマークでもあるんです。
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どんな人が対象なのか
対象者についても、東京福祉保健局のHPより抜粋します。
東京都福祉保健局HP
かなりふんわりとした抽象的な表現ですね。
特に注目してほしいのは「内部障害」の方であり、「肢体不自由以外の身体の内部の障害」として以下の7つが定義づけられています。
- 心臓機能障害
- 腎臓機能障害
- 呼吸器機能障害
- 膀胱・直腸機能障害
- 小腸機能障害
- HIV感染症
- 肝臓機能障害
日本の身体障がい者の約30%、およそ100万人が上記のような内部障害を持っていると言われています。

想像以上に多いんですね…
こういった方は周囲からの理解を得られにくい状況にあります。
だからこそ、ヘルプマークを用いて自己表示していることに注目する必要があるんですね。
ヘルプマークを見かけたらどうすればいいの?
それでは、私たちはヘルプマークを持った方を見かけたらどのように対応するべきなのでしょうか。
-
- 電車やバスの中で席を譲る
見た目ではわからないほど、立っているのが厳しい場合もあります。優先席に座っていても、「あいつ健康そうなのにどうして?」というような目で見ないようにしましょうね。 - 駅等で困っているようであれば、声をかける
階段の昇り降り等が厳しい場合もあるかもしれません。 - 災害時は、安全な非難のための手助けをする
視覚障害・聴覚障害などの場合は、素早い行動が1人ではできない可能性があります。
- 電車やバスの中で席を譲る
思いやりを持った行動を心掛けたいですね。
しかし
勘違いしないで欲しいことが1点だけあります。
ヘルプマークを通じて取っていもらいたい行動は、マークを持っている人への援助ですが、一番大切な部分は、「目に見える障害や怪我がある方だけが援助の対象ではない」というメッセージ部分です。
つまり、マークそのものに固執してしまい、「目に見えるヘルプマークを持っていない」なら援助の必要はない、というようになってしまったら本末転倒です。
私も天使ではないので、ちょっとイライラしている日もありますし、気分が落ち込んでいる日もあります。
極論、体調が悪い時、電車でようやく座れたのに「席を譲ってください」と言われても正直嫌です。
譲る行為そのものだけでなく、その裏にある「外見上健康そうに見えても、体調が悪かったり、援助が必要な人がいるんだ」という思いを大事にして、ヘルプマークの有無にかかわらず思考の片隅に置けるようになるといいですね。
そして、こういったことを知っている人を増やすことそのものが、障害を持つ持たないにかかわらず、みんなが生活しやすくなる社会に繋がります。
つまり、知ることは「自分自身の生きやすさ」に繋がると思うんです。
(偽善とかじゃなく、本当に)
そのための第一歩がヘルプマークだと思うんですよね。
最後に
いかがでしたでしょうか?
ヘルプマークとはどんな人が持つものなのか、そしてその裏にある意味とは何なのか感じ取っていただけたでしょうか?
それでは、本日もお読みいただきありがとうございました!
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